ゆりももスペシャル
風龍からのプレゼント『ゆりももスペシャル』です。(笑)
「最初で最後のゆりももだしタイトルが思いつかないから。」とのこと。
CP話やゆりももが苦手・嫌いな方は読まない方がいいと思います。
最近友理が冷たい。
いや、冷たいというか、素っ気ない。
いつも通り優しいし、別に無視されるとかそんなんじゃないけど、今までみたいにいきなり抱きついてきたりとかそういうのが全くない。
どこか一線置かれている感じがして、正直ツライ。
親友で、仲間で、恋人なのに。
「ももちが好き」って言ってくれてたのに。
もう前みたいにかっこいい笑顔で「好き」とか言ってもらえないのだろうか。
どうしようもなく不安で、一時の気の迷いで片付けられることが恐くて。
それでも諦めきれないから、いつも無理に笑顔を作って話しかける。
「ねぇ、友理!明日オフでしょ?一緒に遊びに行こうよ。遊園地好き?」
「ゴメンももち。明日は学校の友達と約束してて・・・。」
最近はいつもこうだ。
先に約束が入ってた、とかそんなのばっかり。
やんわりと、でも有無を言わせぬ雰囲気で断ってくる。
『ただの友達と恋人、どっちが大事なの!?』とか、そんなダメな女みたいなことは絶対に言いたくない。
でも、思わず叫び出しそうになるくらい頭に血が上った。
「そっかぁ・・・それじゃぁ仕方ないね。」なんて穏やかなのは外面だけ。
少しでも気を抜いたらみっともなく泣いてしまいそうで。
もう自分の事は好きじゃなくなったのかとか、学校に好きなコが出来たのかとか、不安と見ず知らずの相手への嫉妬と捨てられることへの恐怖が心の中で渦巻いて。
「ももち?」
心配そうに覗き込んでくる友理の顔がぼやけて見えて、そこで初めて自分が泣いていることに気づいた。
「どうしたの?ももち・・・」
暖かくて優しい手が、涙をすくうみたいに頬に触れてきて、これでも一応こらえていた涙が一気に溢れ出てきた。
「友理はっ・・・なんでそんなに落ち着いてるの?桃は友理に会えないと寂しいし、休みの日も一緒にいたいのに、友理は平気なの?桃のこと、嫌いになった?」
自分でも驚くほど落ち着いた、静かな声だった。
相変わらず涙は流れっぱなしだったけど、言いたいことを言ったら少し落ち着いて、まっすぐに友理を見つめることが出来る。
お互いに見つめあったまま、無言の時が流れる。
「あたしは・・・」
先にその沈黙を破ったのは、友理だった。
「私だって寂しいよ・・・。でもあたしたち、少しそばにいすぎだよ・・・。あたしはイヤだけど、近くにいすぎて『好き』って錯覚してるだけかもしれないじゃん・・・。少し距離を置くのも大切だと思っ・・・」
目の前で大好きな人が泣いている。
いつも泣くのは自分ばっかりで、泣きやまない自分の頭をぽんぽんって叩いてあやしてくれるのが友理のポジションなのに。
友理も辛かったんだ、って思うとまた涙が出てきた。
「ばか友理ぃ・・・錯覚なわけないじゃんっ!好きだもん!好きなんだもんっ・・・!」
自分でも何を言っているのかわからなくて、でも友理の「ごめんねぇっ・・・」って声は確かに聞こえてきた。
それからしばらく2人で泣いて。
やっぱり先に泣き止んだのは友理だった。
「ねぇ、ももち。明日は一緒に遊園地に行こう!」
「え?明日は友達と約束があるんじゃないの?」
「ん?あれウソ。」
憎めない笑顔を向けてくる友理に、わざとらしく非難の声を上げる。
「うわっ!友理サイテー!」
「ごめんごめん。明日ソフトクリーム買ってあげるから。」
「えっ!?ホント!?じゃぁ仕方ないから許してあげる。」
ちょっとだけ偉そうにふんぞり返って、そしてどちらからともなく笑い出した。
今日は早く寝て明日は早く起きよう。
早く起きて耳のついたくまさんおにぎりを作ろう。
そう心に決めながら、気の済むまで2人で笑いつづけた。
【END】
『耳のついたくまさんおにぎり』ですよ?!(いきなり何)
いやー・・・大笑いしました。
ル;’ー’リ<大笑いなんだ・・・。
あとは、ソフトクリーム(高くても300円)で言いくるめられる桃子ちゃん。(笑)
可愛いなぁ〜vvv
風龍、どうもありがとう!!